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ここはシルバーレインに登録している美神冬流の日記です。なんぞそれ?や意味が解らないと言う方はプラウザパック推奨。
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薄暗い部屋。明かりは間接照明と月明かり。
今日は秋だと言うのに特に暑かった。
開けっぱなしのベランダには網戸。
丁度いい、と言うには少し広いワンルーム。
最低限にしか置かれていない家具達。
悪友が悪戯に持ってきた間接照明がどこか寂しい。
人が一人横になるには少し小さいソファ。
そこに俺は横になる。
瞬間、妙な疲れが波のように内側から流れ出てくる感覚に襲われた。

ああ…嫌だ。…この感覚は………――こうなった時は…。

普段考えない事に意識が攫われる。
遠慮がちに揺れるカーテンの裾。
鼻を掠める風は夏と冬の匂いが混ざって妙に心地良い。
目を閉じる。心の中を探る。
ふと人にあって自分にないものに気付く。否、気付かないように目を背けていたものがそこに。
気付いたからと言って、特に支障はないからそこまでは気にしない。
でも気になってしまう。俺の中の、俺に足りないもの。
きっとこれは、これでよくて駄目なのであろう。
そう考えた瞬間、また俺は矛盾した『何か』に挟まれ、そして…――。

「何してんの。」

覗き込むのは空の色。
その奥に妙な瘴気を感て独特の感覚に捉われる。

「てかまーた暇つぶししてたんでしょ?」

何時ものように明るい声。
しかし目が、――まるで獲物を捕らえるような目をしていて。

「クスクスクス。言わなくても解るよん。」

嘲笑う由貴。心の底から楽しげに。
普通ならば不快感を感じるのだろうが、長年の付き合いのおかげで特に何も感じない。
俺が無言でいると、背もたれ越しに由貴がどこから持ってきたのか解らないような馬鹿力で俺をソファから転がし落した。

「…由貴?」

軽く睨むが相変わらず無邪気な笑顔で俺を見ている。

まるで子供が楽しげに虫を苛めるような、そんな笑顔で。

「ほーら、とーるちゃんそんな風にしてたらカビはえるよー?」
「あーはいは………?!」

いきなり腕を引っ張られ強制的に立たされる。

「とーるちゃん、ほらいくよー?」
「どこにや?」
「うふふ。花楓ちゃん家ー♪」

意味が解らない。
目で訴えた。

「ご飯たかりにいくのよー♪さぁさぁ、行くよー!」

手際良く戸締りを始める。一応ここは俺の家なのやが。
そして俺の鞄(何時も同じものを使うので中身は財布などもそのまま入っている)を押しつける。

「花楓ちゃんのご飯楽しみだねー♪」

眩しい笑顔がどこか黒い。
花楓のひきつった顔が楽しみ…かもしれない。



***

俺には勇気が足りない。足りなすぎる。
感情も、正直よく解らない時がある。

………頼ると言うもが未だに理解出来ない。



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プロフィール
HN:
美神冬流
性別:
男性
自己紹介:
何時も穏やかな笑みを浮かべている。
その笑顔の裏は全てにおいて「面倒くさがり」。
全てにおいてどうでもいいと考えているところがある。
とてつもなく気まぐれ。

■松神由貴(女)
知ってる人は知ってる元銀雨生徒。
誤爆の申し子、アホの申し子などとっても不名誉な二つ名がある可哀想な子。
ネタに身体を張り、人を笑わせるのを好む。
無邪気な笑顔は時として虫を分解する無垢な子供のようだと形容されることもしばしば。
甘そうに見えてシビアな面もある。
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